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2014年4月

2014年4月27日 (日)

仕事に効く 教養としての 世界史

このブログは自分の学びのために書いています。

今回は「仕事に効く 教養としての 世界史」、著者は個人的に尊敬するライフネット生命の出口会長です。
 
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私は中・高・大学と理系であった。
数学や理科という科目は、できも良かったし、学んでいて楽しさを感じる事ができた。
反面、社会や国語といった科目は、全く覚えも悪かったし、面白さを感じる事ができなかった。
だが、本書では歴史を学ぶ意義や楽しさを教えてくれる。
 
人間はいつも同じ失敗を繰り返している。
だから世界の歴史を学んで、失敗を繰り返さないようにしなさい。
先人に学んで、歴史を自分の武器とせよ。
 
これが歴史を学ぶ最も大きな意義である。
また、色々な国の歴史を知る事によって、コミュニケーションの敷居が下がる事も歴史を学ぶ意義である。
グローバル化の波が押し寄せる昨今、コミュニケーションをとりやすくできる事は、自分の中での大きな武器になる事は間違いない。
だれしもが自分の故郷を知ってくれている人には好感をもつだろう。
相手のルーツを知っておく意味でも歴史を学ぶ価値は大きい。
 
本書では、中国や西洋、アメリカやアジアの歴史を大きな流れの中で説明する。
更に、世界の大きな流れとしてのキリスト教や仏教といった宗教のルーツにも触れ、日本を取り巻く領土問題や、戦後訪れた高度成長の要因分析なども展開している。
そのどれもが私の学んできた世界史のイメージをガラッと変える、ダイナミックかつ人間臭さを感じられる内容であった。
 
筆者は他の著書において、「物事はタテヨコでみるべき」と主張している。
つまり、歴史的な流れ(時間軸)と、周辺の状況(空間軸)を総合してみるべき、という事だ。
世界史を学ぶ事は、まさにタテヨコ思考を加速できる事であるし、ニュースや新聞で報道される事の歴史的な背景や、その周辺で何が起こっているかを意識して見ると、その報道の見え方も変わってくるはずだ。
単なるノウハウではない骨太の知性としての世界史。
これを学び自らの武器としての教養を身につけたいと決意を新たにした読書であった。

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2014年4月15日 (火)

経済人の終わり

このブログは自らの学びのために書いています。

今回は「経済人の終わり」です。
 
 
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経済学の巨人、ドラッカーの処女作。
1939年当時29歳だったドラッカーによるファシズム全体主義を分析・理解しようと試みた内容である。
当時、ヨーロッパを席巻したファシズム、そしてヒトラーの出現により台頭したナチズム。
それらの要因を分析し、より良い未来を作る手助けをする事が本書の目的であった。
 
当時のヨーロッパ諸国において、資本主義や社会主義では恐慌と戦争という社会問題を解決できない事が問題視されていた。
「経済的な自由を実現すれば個人の自由と平等がもたらされる」という信条が誤っていたために、資本主義や社会主義の秩序が解体され、(エコノミックアニマルとして知られる)「経済人」の概念も崩壊を迎えていた。
すでに経済発展では恐慌は防ぐ事ができず、(自由や発展という事であれ)不安定なものを排除する流れができていた。
 
ファシズム全体主義は、それまでの資本主義や社会主義で肯定されていた概念を全て否定する事からスタートする。
軍国主義をすすめ、上級層への規制を強め、職業地位をはく奪し、消費を管理する。
確かに軍国主義は、完全雇用を生み出すし、非経済的な満足を用意することにより、脱経済化を達成しうる。
しかし、軍国主義である為には戦争を正当化し、善きものとする必要がある。
実は戦争の合理化は(作り上げた社会を壊す事であるので)社会そのものの否定であり、そのような合理化は不可能なのだが、完全な悪としての敵を作ることで、そのような合理化を図ることになる。
ナチスドイツにおけるユダヤ人迫害などは、その最もたる例である。
新しい信条、社会的価値観が生まれてくる事によりファシズム全体主義は崩れさることが明らかだったが、そのようなファシズムの崩壊は第2次世界大戦が終結するまで持ちこされる事になる。
 
すでに民主主義を採用していた西ヨーロッパ諸国において、ドイツやソ連といったファシズム諸国は脅威であった。
独ソ開戦により、これらの国々が潰し合ってくれる事を各国は望んでいたが、ドラッカーはそれが夢に終わるだろう事を予期しており、驚くべき事に両国の同盟すら予言していた。
ドラッカーの予言通り、独ソは同盟を組み、ポーランドへ進軍、第2次世界大戦へと向かっていく。
 
29歳という年齢、初めての出版であるが、すでにイギリスのチャーチル元首相に絶賛されている。
知の巨人としての彼が、その片鱗を見せる作品であった。
 
ナチズムの台頭や戦争、ユダヤ人虐殺を昨夜の悪夢として片付けるのは簡単だ。
だが、本当にこの時代を知る人が少なくなる昨今、歴史を分析し、よりよく理解する事こそ、その再来を防ぐ事ができる、と著者は締めくくる。
戦争に向かっていった日本人として、その歴史を再び理解する事が、戦争を再び起こさないために重要だと感じた。
歴史を隠ぺいしたり捻じ曲げたりするのではなく、反省し正しく理解する事を意識したいと感じる読書であった。

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