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2014年1月28日 (火)

論語とソロバン

このブログは自分の学びのために書いています。
 
今回は「論語とソロバン」、渋沢栄一をモチーフにした小説です。
 
まず、本書を選んだきっかけは、FBL大学を主催する遠藤さんのお勧め本であった事に加えて、渋沢栄一という人を私自身よく知らなかったという事から選びました。
 
明治維新の荒波に負けず、今の日本金融の基礎を作った人であり、第一国立銀行(現みずほ銀行)の設立を始め、500余りの企業を創立・育成した鬼才です。
 
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幕末・明治維新の時代と言えば、藩閥というべき派閥で政治がおこなわれていた時代。
そんな情勢のなか、現状を変える改革を次々と成し遂げた渋沢栄一とはどういう人物であったのか?
 
もともと彼は農民の生まれであったが、そこは家庭事情から染物や布を売ったりと、商人的な農家であった。
5歳から読書や剣術を学び、青年期には倒幕を志す事になるが、紆余曲折の後、当時交流のあった一橋家に推挙され、最後の将軍となる慶喜に仕える事になる。
その後、慶喜の弟である昭武のパリ留学に同行し、資金繰りの才能を十二分に発揮。
海外の合資による公共事業に感銘を受け、日本でもそれを実現しようと奔走する事になる。
 
彼の生きざまの根源は「目の前にいる困っている人を何とかしたい」という思いであった。
具体的には、大政奉還により倒れた徳川家に、仕えていた武士たちの生活を助けたいという思いである。
 
その気概はすさまじく、西郷隆盛をして「一本芯の通った人」である。
西郷隆盛の持ってきた改革案もコテンパンにやりこめる、上司の提案を理詰めで跳ね返すような事も、しょっちゅうであったようだ。
本書では、その要因を彼の先見性にあったと論じる。
広く人の意見を求める事はもちろん、話の内容に右往左往するのではなく、「この人はどんな人で、きっとこんな事を考えるだろう」というその人の本質まで理解する。
西郷隆盛をやりこめたのも、きっと西郷の度量の深さを知っての事であろう。
 
そんな彼が終生主張していた事は「論語と算盤の重要性」である。
論語とは「人としての在り方」というべきものであり、算盤とは「経済力」である。
いわばビジネスとしてのスキルだけではなく、人間力ともいうべき力を両輪とするべき、という事だ。
 
「経済とは経世済民の略であり、民衆を助けられなければいけない」と彼は語っている。
倒幕に燃え、幕府に仕え、官僚になったのち、実業へ従事する、と様々な立場をとった彼だが、その中には並はずれた金融のスキルだけではなく、ほぼ暗記していたという論語から得られた人間力が芯となっていたのかもしれない。
仕事に対するスキルアップと共に、人間力の向上を図るべく、日々の行動へと落とし込んでいこうと感じる読書であった。

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