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2013年6月

2013年6月15日 (土)

まずいラーメン屋はどこへ消えた?

このブログは自分自身のアウトプットの為に書いています。

今回は「まずいラーメン屋はどこへ消えた?」です。

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著者は「もしドラ」でお馴染の岩崎夏海。

ドラッカー書籍で名を挙げた著者らしく、本書でもエッセンスはドラッカーであった。

世の中に溢れるラーメン屋に、まずいラーメン屋が減った事を引き合いに出し、考察をした内容。

まずいラーメン屋と言われる店が生き残っていられたのは、何と言っても立地と料金による所が大きかった。

だが、インターネットのグルメサイトやクチコミサイトが発達した影響で、まずいラーメン屋の競争力であった立地・料金は、ほとんど意味をなさなくなってしまった。

消費者はスマートフォンを頼りに、少しくらい遠くても、美味しいと言われるラーメン屋に脚を運ぶようになってしまった。

様々な業種で言われる事であるが、競合と言われる範囲が圧倒的に広がってしまい、まずいラーメン屋は淘汰されてしまったのだ。

 

どんな業界でもそうであるが、競争が激しくなる事は、顧客にとってメリットが高いように思える。

が、競争が激化すると、多かれ少なかれ価格の勝負になり、人件費や経費の削減が行われる。

その結果、従業員一人当たりの勤務量が膨大になり、暗に時間外勤務やサービス残業を強いるブラック企業が増える。

そんな状況は日本にとって本当に良い事であるのか?

ドラッカーは生前、このような状況を予測しており、どうすれば良いか?に言及していた。

それは「マーケティング」と「イノベーション」である。

 

イノベーションを起こす事で、価格勝負から抜け出し、激しい競争からいち早く抜け出さなければいけない。

その為にはマーケティングで顧客の事を知り尽くす事が必要だ。

マーケティングの結果、イノベーションを起こし、競争の無い穏やかな海(ブルーオーシャン)に至る必要があるのだ。

 

本書ではイノベーションを起こして生き残る為の4つの方法も示されている。

・今あるものを捨てる

イノベーションを起こそうとすると、今あるものと競合してしまったり、売り上げを落とす原因になる事がある。

イノベーションのジレンマとして知られる状況であるが、現状を捨てられないことで倒産や業績の低下に陥った会社や企業も多い。

例えば、音楽プレイヤーの分野において、メディアを重視したソニーと、いち早くMP3プレイヤーに移行したアップルの違いは、わかりやすい事例である。

捨てる事で新しいモノを手に入れられる事を知るべきだし、それを知りながらイノベーションに向かっていかない事自体が害であるのだ。

 

・本質を見極める

顧客や事業の本質的な価値を見極める事で、前項の捨てる事ができる。

その為には「長期スパン」でモノを考えたり見たりすることである。

難しい事ではあるが、常にそれを頭に入れておかなければ、イノベーションに至る道は険しいだろう。

 

・隣にずれる

1つの事業で成功する事は良い事であるが、イノベーションを起こす事については、もう一つの事業を持っておくことだ。

著者は10年間芸能界に所属していたが、一念発起して経営やドラッカーの研究を始めたそうだ。

それが2つ目の軸となり、「もしドラ」で大成功をおさめた。

企業においても2つの特技を持っておくこと、そして、2つ目の特技に事業をずらしてみる事は、イノベーションのヒントとなる。

 

・現場に還る

インターネット全盛の昨今であるからこそ、現場に還る必要性は高まっている。

CDは売れなくてもライブには価値があり、書籍は売れなくても著者のトークライブなどには価値がある。

キーワードは「空間、時間、人間」の3つの間であるという。

インターネットでは体験できない空間、体験することで感じられる上質な時間、どんなに技術が発展してもほとんど変化のない人間、という3つのキーワードにこそ、事業成功の鍵が隠されている。

 

平易な文章で大変読みやすい1冊であったが、事業に対する多くの示唆を与えてくれた。

イノベーションを起こす方法については、日々の企画に是非取り入れたいと感じた。

顧客を定義し、それを否定し、新しい価値に至る。

お客様からお借りした90分程度で読める軽い書籍だったが、ドラッカーの偉大さを再認識した読書であった。

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2013年6月 3日 (月)

価格の心理学

このブログは自分自身のアウトプットの為に書いています。

今回は「価格の心理学」です。

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価格・値段の設定は経営の最重要ファクターである。

価格設定は多くの業種で顧客単価に影響する事から見ても明らかであろう。

「顧客数×顧客単価」という式で売り上げが算出される業界であれば、その顧客単価にも影響するし、また価格によって顧客数まで影響が出る。

値付けは、売り上げを決める最も重要な要因となるのだ。

 

だが、企業における値付けは、多くの場合「経験とカン」によってなされているだろう。

もしくは「コストとマージンの関係性」によって、どれだけコストがかかり、どの位のマージン(利益)を得たいか、により決定される。

利益を調整する事により、販売促進を行う事もしばしばだ。

例えば80円のコストがかかる商品に、20円のマージンを乗せて、100円の価格で販売している商品があるとする。

その価格は本当に適正であるのか?

110円では高く感じられるか?売れないか?

もっと高値で売れるハズのものを、わざわざ安い価格で売っていないか?

企業利益を最大化する為に、価格の決定には細心の注意を払う必要がある。

 

価格の決定という重要な決定において、驚くほどのアイデアを提供してくれるのが本書である。

はじめに、値決めの原則にについて7つの原則を紹介しているが、印象的だったのは

・価格は、企業側の費用ではなく、顧客にとっての価値を基準に設定する

・価格は、顧客が何に対してどれだけ支払うのか、はっきりわかるようにする

という記述であった。

特にサービス業においては、顧客が何に対して支払うのか、何に対して価値を感じて支払うのか、を意識する事は、商品開発やサービス内容においても影響する事である。

 

本書では更に、

・価格が適正かどうかを探る為の30の質問

・価格のモデルとして36!ものアイデア

・新商品の価格を決める時の9つのチェック項目

など、本当に多くのアイデアやインスピレーションを与えてくれる。

 

自社のプライシングをチェックし、新しい商品のプライシングにおける決定手段の一つとして活用したいと感じた1冊であった。

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