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2013年3月29日 (金)

昭和史(1926⇒1945)

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ライフネット生命の出口社長おススメ書籍。

自分の国を知るシリーズ「昭和史」を読了しました。

幕末史に続き半藤一利さんの著書です。

 

坂本龍馬の「この国を洗濯するぜよ」という言葉に代表されるように、日本という国のため、「世界の中の日本」という事を考えた志士達が主役となって、倒幕~文明の開花に大きく時代が動いていった幕末史に比べ、日露戦争に勝利し太平洋戦争へと突っ走っていく日本の姿を、情けなく辛い気持ちで読み進めていった。

盧溝橋事件についても、満州事変についても、中国からすれば何の思い当たりも無い言いがかりを付けられて、喧嘩を売られているのと同じ、結局満州へ軍隊を進める大義名分を作る為に日本軍が行った裏工作にすぎない。

世界の目が日本に向いた時は、その注目を他の場所に移そうと、上海で事件を起こしてみたり、まさに現象対応でしかない情けなさを露呈している。

少し勝利を続ければ「自分達は負けるはずがない」と思ってしまい、政府・報道・国民が一つになって、アメリカやイギリスにも喧嘩を売ってしまう。

落ち着いて考えれば十中八九負ける様な事なのにそうは考えない。

言論も統制され、報道は規制・虚実が伝えられる。

空襲を恐れて命の保障も無く、国家予算の85%を軍隊が使う。

本当に暗黒の時代であったのだ、という思いを新たにした。

過去にこんな事をした私達が、現在の中国に対して、ジャパンバッシングなどと言うのは、道理に合っているのだろうか?などと、思う所もあった。

 

日本人は危機的状況において「抽象的な観念論」を好み「具体的・理性的な方法」を考えもしない、という事は現代にも通ずる事だと思う。

アメリカが攻めてきたら困る⇒起きたら困る事は起きない

巨大地震が起きたら困る⇒起きたら困る事は起きない

原発がメルトダウンしたら困る⇒起きたら困る事は起きない

となってしまうのです。

幕末でも見られたこの対応は、昭和でも、そして平成の世においても変わる事の無い日本人のサガなのであろうか?

暗黒の時代に教訓を学び、再びこの様な事が起きないようにする事こそ、現代に生きる私達にできる事なのだろう。

 

著者の歴史観を色濃く反映した、大人の為の歴史教科書である本書は、私の読んだ書籍の中でも、名著に連ねられる一冊であった。

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