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2013年3月25日 (月)

真実の瞬間

レッスンがたてこんで読書時間がとれませんでしたが、やっと一冊読み終わりました。

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「真実の瞬間」です。

スカンジナビア航空の業績をV字回復に導いたヤンカールソンのサービス戦略を紹介した書籍です。

現場のスタッフが顧客へ接する15秒を「真実の瞬間」と呼び、その質を高める事を基本とした戦略で、それを実現するために行った取り組みが解説されていました。

 

まず本書で主張するリーダー像に共感しました。

「上部から指令を発する古いリーダーから、大きなビジョンで社員の士気を高めなければならない新しいリーダーへと、経営者自身が変革しなければならない」

組織の熟成度にもよりますが、接客を伴う会社では間違いなく必要な考え方だと思いました。

人を動かすのはビジョンであり、それ以外では人は動かない。

よく言われる言葉ですが、本書からもその重みを伺えました。

 

そして、サービス戦略の根幹をなす考え方も参考になりました。

「目標達成の全責任を現場の全従業員に与え、現場のスタッフが責任を持つ事」

現場に責任が無いと、仕事の一つ一つが人任せになってしまい、真実の瞬間に質の高いサービスを提供する事ができなくなってしまうし、上司の了解をとらなければ何も決まらない組織では、スピード感も損なわれ、サービズの質も低下してしまう。

ニーズや事業環境を考え、ビジョンを示し、目標・戦略を作る。

(間違ってもニーズや事業環境を考える前に、目標・戦略を作ってはいけない)

そして現場へと権限を委譲する事ができれば顧客ニーズに合ったサービスが作りだせる。

ピラミッド型機構を解体する事が、その様なサービス向上の肝となるのだそうです。

その様な組織では、中間管理職の仕事は現場の創造性をサポートする事が主な業務となり、目標達成の為に現場から出たアイデアを具体化させる予算・資材調達などがそれにあたる。

現場主導でサービスを考え、スピーディーに顧客へ満足を提供する為の考え方が最も重要なのだと感じました。

 

筆者がスカンジナビア航空の再建を任された立場にある事も考慮すると、全体を通じた考えは、「現場のスタッフが最も顧客のニーズをつかみうる」という事だと感じました。

そういったニーズに合ったサービスを、どうやって引き出すか、という事こそが経営者の手腕となります。

もちろん現場も間違いを犯す事がありますが、そんな間違いを直すのは簡単だし、意思決定に時間をかけたり、間違いを恐れてしまう事の方がよっぽどリスキーなのだと主張していました。

真実の瞬間に素晴らしい体験を顧客へ与える為のトレードオフなのですね。

 

顧客への真実の瞬間を意識して、現場の人間として顧客ニーズや、それを実現する創造性を引き出していきたいと思わせてくれる1冊でした。

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