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2010年3月15日 (月)

読書感想文(日本でいちばん大切にしたい会社)

明日はミーティングで早起きをしないといけないのに、相変わらず夜更かしの石井です。

最近、自転車での通勤が気持ちよくて、体を動かす事の素晴らしさを実感しています。

   

さて、今回の読書感想文は「日本でいちばん大切にしたい会社」です。

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一日に2~3社、優に6000社以上の会社を企業研究した筆者が、素晴らしいと認めた会社たちを「日本でいちばん大切にしたい会社」として紹介した書籍です。

社員の7割が障害者の日本理化学工業、社員の幸せの為の経営を貫く伊那食品工業などなど…。

素晴らしい理念や経営をされている様々な会社が紹介されていますが、自分が最も心を打たれたのは、筆者の経営に関する考え方です。

  

筆者の考える会社経営とは「5人に対する使命と責任」を果たす事です。

1.社員とその家族を幸せにする

会社が果たすべき1番の使命は「お客様」に対してでも「株主」に対してでもありません。

「社員とその家族」です。

お客様にサービスや商品を提供する社員が、不平や不満を抱いている様な会社が、どうしてお客様に感動的なサービスを提供できるでしょうか?

いちばん大切なのは社員の幸せであり、それを支える家族への幸せを追求し、実現することが企業の最大の使命と責任なのです。

正直、自分にはこういった考えは薄かったので衝撃的でした。

「CSやESという用語を使ってしまうと、こういった感覚が無くなってしまうものだ」と反省しました。

そして、サラリーマン金太郎の一節「会社の社員ってのは、みんな家族や子供と一緒だろ!」という言葉にもつながりました。

「自分の家族や子供の幸せ」を願う事は最も基本的な愛情なのだと実感しました。

  

2.外注先・下請け企業の社員を幸せにする

2番目は所謂「自分の会社の仕事をやってくださっている人々」を幸せにする事です。

それらは筆者に言わせると「社外社員」、「制服が違うだけのわが社の社員」なのだそうです。

そのような企業を「こっちはお客様でカネを払ってるんだから、どう扱ってもいい」、「仕事をやっているんだから言う事を聞け」などと扱っている会社も多いようです。

片方の利益が10%で、下請けが2%前後とか、赤字であるというのは、どう見ても健全ではありません。

健全で無い姿は社会では通用しません。

誰かの犠牲の上に成り立つ組織は正しくないのです。

とても倫理的・哲学的です。

「企業研究家」という立場だからこその意見かもしれませんが、個人的にも「経営者が理想を語る事」は、とても大切だと思うのです。

心に響く一節です。

   

3.顧客を幸せにする

お客様に嫌われた会社に未来はありませんので、「お客様を幸せにする」使命と責任がかあります。

「あなたの会社があって良かった」「あなたの会社がこんな商品を作ってくれてよかった」とお客様に感謝されるような製品やサービスを提供する事が3番目の使命と責任です。

筆者は「お客様が第一」という事を真っ向から否定しています。

市場を創造するのは社員です。

本来は、「無」から「有」を創るのが経営です。

この世に無い価値、潜在需要を発掘・創造すること、お客様の心の中にある見えざるニーズ・ウォンツを揺さぶり、新しい市場を創る事です。

お客様がいなければ創ればいい、それこそが会社の本当の使命なのだそうです。

その価値を創るのは社員や外注企業であり、彼らの満足度を高めれば、必然的に顧客満足は得られるのです。

ドラッカーの思想にも同じものがあったと思います。

顧客の創造とイノベーション(価値の創造)が企業経営の根っこになるべきなのだと思いました。

   

4.地域社会を幸せにし、活性化させる

4番目は地域にに住んでいる人々、あるいは周囲の自然などを含めた地域社会に対する責任と貢献です。

会社の社会貢献とは、何も難しい事ではなく、「お客様にとって、社員にとって、そして地域にとって存在価値のある、なくてはならない会社になること」です。

地域社会の方々から「あの会社は私たちの街のシンボルだ」「この会社はわが町の自慢だ」「この会社にこそ、息子や娘を入社させたい」と思われるような会社になることです。

地域社会や地域住民の幸せを中心に据えた経営を行えば、それは必ず社員や外注企業、顧客や地域住民の全てが幸せになるのではないでしょうか?

自分の会社の目標に「地域社会に貢献する」という目標があります。

その目標を実現するために、会社としてどうしていくのか?自分になにができるか?を考えさせられました。

我々にできる事をもう一度見直してみる事が必要だと思いました。

   

5.自然に生まれる株主の幸せ

実はこの株主の満足度は、これまでの4人の満足度を高めれば、必然的に発生します。

この5番目は目的というより、結果として実現するものと言ってよいのです。

が、多くの経営者はその点を誤解しているようで、株主の満足度を優先して追求する経営につながっています。

株主の満足度を高めようとすると短期の業績や短期の株価の動向に一喜一憂してしまい、長期のスタンスに立った経営ができません。

さらに経営者=資本家という立場になり、自分の利益に走ってしまい、不祥事に手を染める企業が後を絶たないのもうなずけます。

一時期「モノいう株主」という言葉が流行りましたが、まさに株主の満足度という立場に立った言葉だと思いました。

その「モノいう株主」も今は昔、配当や株価の上昇だけが目的の株主は減っているのかもしれません。

以前いたクラブのお客様から「自分の投資した会社が、尊敬される素晴らしい会社になってほしい」という考えを伺った事を思い出しました。

  

「経営が上手くいかない理由は99.9%内側にある」と筆者は言います。

環境や規模、業種ではなく、5人に対する使命と責任を果たそうという意識の欠落した会社が上手くいかないのだそうです。

企業経営は「ヒト・モノ・カネ」とか「人材・技術・情報」とか言いますが、こうした見方も誤りで、「1にも2にも3にも人財」というのが筆者の哲学です。

モノやカネは人間が経営活動をするための道具にしかすぎません。

不況を克服できる唯一の経営資源は「人財」しかありませんし、好況を持続させられる唯一の経営資源も「人財」なのです。

景気は与えられるモノではなく創るものです。

喉から手が出るほど欲しい商品、感動するような商品を創り続け、提案すればいいだけで、それに環境や規模、業種は関係ないのだそうです。

    

企業はなんの為にあるのか?という事を考えさせられる書籍でした。

サービスを提供する立場からも、受ける立場からも、感動するサービスとは何か?という事をもう一度考えてみたいと思いました。

    

今日も最後までお読み頂き、ありがとうございましたsun

皆さんに幸せを与えられますようにclover

感謝sign03

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コメント

〉ヒフさん

いつもコメントありがとうございます。

会社の理念、社訓を遂行できない上司、自分もそう言われてるかと思うと、耳が痛いです(笑)
でも、そういう上司って、そのまた上の方に原因がある気がします。
社長やトップが本気でそれを実行していたら自然にそういう部下が育ちます。
そんな経営者が減ってるのかもしれませんね…。

「良い会社」って曖昧ですよね。
売上なのか、評判なのか、規模なのか…。
筆者の「大切にしたい会社」の基準は、「良い会社」の一つの定義ですが、心に響く定義ですよね。
個人的にとても好きな定義なんです。

送別会は楽しめましたか?
ヒフさんが充実した日々をおくれますように。

投稿: 石井 | 2010年3月29日 (月) 02時15分

会社独自の経営理念、社訓があったりするけど、解っているようで遂行できない上司が意外と多い気がします。 私は上司を尊敬した上で仕事を行いたいのになかなかそうもいかないところがヤキモキする今日この頃sweat02

大きく言えば「良い会社」、「評判が良い会社」、と人の見る目はさまざまですがタイトルの「大切にしたい会社」の、大切にとゆう部分の言い回しが興味深く拝見しましたwink
これが私の感想文ですpencil


夜は送別会で盛り上げてまいりますcherryblossom
今日は寒いから冬支度ですねraincloud雨だけどチャリンコ通勤ですかね…?気を付けてくださいねsign01

投稿: ヒフ | 2010年3月24日 (水) 07時43分

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