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2010年2月14日 (日)

読書感想文(筋力トレーニング100年史)

今年の頭に立てた目標、「読書感想文は月に2回以上は書こう」を初月から未達成の石井ですcoldsweats02

ま、年間24個以上という目標に対して、巻き返しを図っております。

   

さて、先日の休館日に「ウエイトトレーニング研修」を行わせて頂きました。

トレーニングシステムや方法についての知識研修だったのですが、その勉強の為に読み返した書籍について感想文を書きます。

メチャメチャ長いので、お気をつけ下さい。

   

Photo_3     

「筋力トレーニング100年史」

有史以前は生活を通じて筋力が自然と強くなっていった。

猛獣の襲撃や、生活の為に食料を確保することは、激しい労働が必要だったであろう。

そして、今日と違って機械が無かった時代であれば、その労働が筋肉を激しく使う事によってのみなされるタイプのものであっただろうし、それにより必然的に筋力が強くなる。

さらに、人間には競争心があるので、力比べと称して、大きな石を持ち上げたり、投げたりして、力を競ったに違いない。

こうした運動を通じてごく自然に筋力が養われていったと考えられる。

   

こうして有史に入り、重いものを遠くに投げる競技が行われたり、重いものをかついでどれだけ歩けるかを競うような事が行われていた。

それに向けたなんらかのトレーニングが行われていたに違いない。

今日におけるバーベルやダンベルの類は存在していなかったため、石や穀物や砂が入った袋のようなものを持ちあげていたのではないか?

わかっている段階では19世紀頃からダンベルが発明され、20世紀にかけて、科学的トレーニングが発達していったようだ。

   

第一回ウエイトリフティング大会の開催により、ウエイトリフティング選手のトレーニング方法に焦点があたりだし、「高負荷・低回数」トレーニングが定着している事がわかった。

「ピラミッド・システム」の「アセンディング・ピラミッド」なども行われていたようだ。

1964年には「SAIDの原則」も提唱された。

筋力トレーニングのシステムは1950年頃を境に次々と新しいものが開発されている。

「マッスルアンドフィットネス誌」の発行人、ジョーウイダーはその著書で様々なトレーニングを紹介した。

○「フラッシングマッスルメソッド」…同じ部位のトレーニングを何種目かまとめて何セットかずつ繰り返し、オーバーロードをかけパンプアップする

○「ダイナミックアイソメトリクス」(?)…ある運動を繰り返した後、そのウエイトをある高さに持ちあげたまま10秒静止する

○「エクストラレピテイションメソッド」…上げられなくなってから数回チーティングを利用して追い込む

○「フォースドレピテイョンズ」…上げられなくなってから数回補助者の力を借りて追い込む

○「メンタルコントラクションメソッド」…動作の最後(収縮させた時)にさらに意識を筋肉に向けて、収縮させようと意識する(通常より軽い重りを使用してもやむを得ない)

   

また、リハビリの分野でも筋力トレーニングの効果は注目され、「ウエイトリダクション法」(「ディセンディングピラミッド法」)なども提唱された。

   

1950年代初期に発明されたトレーニング法には以下のモノもある。

○スーパーセット法…拮抗筋における2種類の種目を1セットずつ休みなしで行う

○マルチパウンデッジ法…「可能な限りの反復を行った後、重量を軽くし休息なしにまた限界まで動作をくりかえす」といった事を繰り返す(ダンベルで行うとラックに沿って走るように急いで行うトレーニングなので「ランニングザラック」ともいう)

○クランピング法…重めの重量を使ってショートレンジの動作をする(こうした動きのトレーニングばかりすると関節の柔軟性低下を招くので注意を要する)

○ワンアンドハーフ法…フルレンジの動作とハーフレンジの動作を交互に繰り返す

○パンピング…軽めのウエイトを用いて、スピーディーにショートレンジの動作を繰り返し、パンプアップを図る

○リバウンド…跳ね返りを利用して動作を行う(ベンチプレスであれば、挙上した後、胸に勢いよく落とし、その反動で持ちあげる)

○セットプログレッション法…セット数を鍛錬度にしたがって増やしていく方法

○トライセット法・ジャイアントセット法…スーパーセット法を3種目で行えばトライセット法、4種目以上組み合わせればジャイアントセット法である

   

1950年代には「アイソメトリクス」についての研究も盛んに行われている。

筋肉の出力と効果的な持続時間の関係も発表されている。

トレーニング方法としては以下の様なモノが提唱された。

○ファンクショナルアイソメトリクス法…あるトレーニング動作をする際に、スティッキングポイント以外の局面では、負荷が抜けてしまう事が多く起こる為、その局面で5~6秒程度のアイソメトリックを入れ、抜けてしまう負荷を補う方法

○ダイナミックアイソメトリクス法…床からバーベルを引き上げるスナッチやクリーンを行う際に、膝付近までバーベルを上げたら、1秒程度キープし、そこから引き上げる方法。ウイダーの方法とは少し異なるが、この方法も「ダイナミックアイソメトリクス」と呼ばれていた

   

1960年代へ向けて、「パワートレーニング」や「スピードトレーニング」が提唱されるようになる。

各ボディパートを集中して追い込む為に、「チーティング」や「マルチバウンデッジ」とともに、「スプリット法」が紹介される事になる。

○スプリット法…トレーニングメニューを分割(スプリット)して、トレーニングごとにメニューを変える方法で、身体各部分に集中した刺激を与えられる為、今日でもボディビルダーやパワーリフターに採用されている

   

また、競技者の筋力は「パワー = 力 × スピード」という形で発揮されるため、パワーを発揮するために、スピード能力を向上するためのトレーニングも提唱される。

○ベロシティトレーニング…ある一定の重量と回数、セット数を行うトレーニングについて、そのトレーニングにかかる時間を短縮していく方法。トレーニングの進度は、「どれだけ短い時間でセットを終えるか」で判断する

   

1960年代に入ると、ウエイトトレーニングのマシンにも進化が見られる。

マルチステーションマシンという、4面が異なる部位のトレーニングマシンが開発され、マシン間の移動が少なく済むようになった結果、サーキットトレーニング法が定着する事になる。

この方法は一部位への集中的な刺激は無いが、心拍数が保てる為、全身持久力の向上に効果的なトレーニングである。

○サーキット法…インターバルを短めに(60秒位)して、異なる部位のボディパートを次々とトレーニングする方法。胸⇒脚⇒背中⇒お尻⇒肩⇒お腹⇒腕…といった具合である

   

更に、1960年代中期から様々な理論的背景ができあがる。

「超回復」の原理や「酸素欠乏状態と筋肥大」の関係が理論だてられ始めたのもこのころである。

「超回復」とは、トレーニングで筋肉が疲労したら、その後適切な休息を挟む事により、トレーニング前よりも強くなって回復する、という理論である。

「酸素欠乏状態と筋肥大」とは、アイソメトリクスで筋収縮中、「筋中の血流が阻害されて、筋繊維が酸素欠乏状態になるが、その後の血流回復という機転と相まって筋繊維が非常に肥大する」という理論であり、現在の「加圧トレーニング」理論の背景ともなっている。

また、以下の様な方法もこの頃から行われ始めた。

○ザ・タイム・プラス・パウンデッジ・システム

○ダブルスプリットルーティン

○スーパースピードレピテイションズシステム

○ザ・ブリッツシステム

○ザ・ロスシステム

○シークエンストレーニング

○エアロビックウエイトトレーニング

○プライオメトリクス

○バーンズ

○マッスルプライオリティ

   

1970年代には以下の様な、更に様々な方法が考案された。

○コントラストメソッド

○アイソキネティックス

○プレイグゾーストトレーニング

○インスティンクティブトレーニング

○コンティニュアステンション

○ノーチラスマシンの登場

○レストポーズトレーニング

○ザ・ショッキング・プリンシプル

○ランニングザラック

○グラデュエイティッドパワートレーニング

   

1980年代には、エアロビクスの生みの親「クーパー」博士による「スーパーサーキット」が考案され、現在のサーキットジムに応用されている。

その他、様々なトレーニングの考え方が考案されている。

○スーパーサーキットトレーニング

○タイムアロッテッドシステム

○ボリュームインテンシティトレーニング

○ピリオダイゼーショントレーニング

   

ウエイトトレーニングの歴史を振り返る事は、自らにとってもスゴク勉強になる事になりました。

自分の引き出しも増えたうえ、社内研修にも良い影響が出せたのではないかと思います。

今後の自分の方向性はともかく、この業界にいる限り、知っておいて損の無い知識だと思いました。

この知識を、お客様の満足に変えられる様に、しっかり現場に還元していきたいと思いました。

   

長ーいブログになってしまいましたが、最後までありがとうございましたsun

少しでも皆さんのトレーニングのプラスになれれば幸いですclover

感謝sign03

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コメント

>Cさん
コメントありがとうございます。
   
長ーい文章、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
「アイソメトリクス」とは、「静的な筋肉の運動」の事です。
「空気イス」とかも「アイソメトリクス」ですよ。
  
「エアロビクス」の勉強をされたのですね。
今後のレッスンに生かせると良いですね。
  
今後もお互い頑張りましょう!

投稿: 石井 | 2010年2月22日 (月) 02時32分

久しぶりにアクセスしたら長ーい文章が…
読んだ後、アイソメトリクスとは何だろうという疑問が残ってしまった。

ともあれこれまでにいろいろなトレーニング法が作られている事がわかりました。
豊富な知識により、その人に合ったトレーニングを提案できるといいですね。

私は最近図書館で借りたエアロビクスのDVDでこの動きはこの部分を鍛える為にやるとか、何の為にこの動きここにを入れているのかというのが、少し理解できてうれしく思い、今後のレッスンを今までと違った見方ができると思っている所です。

人生は一度きり。お互い日々勉強で頑張りましょう。

Happy Valentine's Day!

投稿: C | 2010年2月15日 (月) 02時10分

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